法学的な観点に対する社会学的観点 -天皇制をめぐる二面構造-
(以下も前ふり)
【立憲君主制】:
- 西ローマ帝国の「王位は俗人の最高者」の伝統
- →『王は高貴なれど聖ならず』
- 「心の世界」はローマ教皇が主宰する
- 聖俗二世界論は12世紀叙任権闘争を経て成立した
西ローマ帝国の伝統が近代立憲政治に繋がる
さらには
日本の天皇制には聖俗ニ世界論の伝統はない。
【神聖政治】:
- 東ローマ帝国(ビザンチン)の聖俗一致体制(テオクラシーという)
- →「善き心」を示す際限の無い服従が迫られる
- 陰謀説的コミュニケーションの蔓延
以上は、MIYADAI.com.Blog「開かれた皇室」論者は自分が何を言っているのか分かっているのか」からのメモ
(前ふり以上)
- 聖肉一致である天皇制
しかしながら、俗世のトップを戴く近代立憲君主制と同じように、
政教分離が為されているかのような日本という国
:法としての建前
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- 対内的・対外的にも求められている(西欧の)近代立憲君主制的体裁とは、本来折り合わない
- 実際に“体裁”の維持について依拠しているのは
- 単に天皇・皇位継承者の個人的自主性に基づく抑制された振る舞いという事実性のみ。
→帝王学
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- 天皇制がどう現実に機能しているかの問題(:宮台)
- 聖人か俗人かは法的な規定の問題ではなく、
- 「彼が政治的言動を発した際に、その社会ではどう扱われるか」が問題とされる
- 天皇制がどう現実に機能しているかの問題(:宮台)
(→:カリスマ論)
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- ∴西方教会伝統の王朝との比較よりも、ビザンチンの聖肉一致の王
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