蠅の女王

小倉涌 画家 美術家 アーティスト 歴史画

ニューヨーク美術館周回してきたまとめその3。グッゲンハイム美術館、メトロポリタン美術館





ニューヨーク3日目

メトロポリタンは金曜日は夜8時半まで開館。夜にミュージアム・レストランでJAZZの生演奏がされて、大理石の壁や床に反響して遠くの部屋に居ても聞こえてくるのがとてもステキだった。



 李禹煥の展示については、あまり感想らしい事は浮かんでこない(ぉい 
 ただ、建物の中の螺旋構造の壁面に平面作品が架かってると、パネルの下に丸みを帯びた影が落ちる所なんか、なかなかグッときたりした。今度、ここで具体派の展覧会やるらしい。



 アクリル板を繋げてるのだが、建築模型ぽいところが気に入った。



この時は本当に良い光景だった。もう、一生の思い出。日が落ち出して暗くなってからの大雨だった。フラッシュ焚きたくなかったので、写真は撮らなかった。画像は、他所のサイトのを拝借した。





 ジョルジュ・ド・ラ・トゥールね。代表作はなんといってもルーブルにある聖ヨセフと少年キリストを描いた宗教画。以下、表記はラトゥールでいきます。 ヴェネツィア派やバロックの絵画室は天井がガラス張りになってて、自然光が入ってくるのと、照明も点いててかなり明るく感じた。しかし、こんなに明るくしない方が良いと思った。


 グレーズ(油彩の透層描き)の深さがラトゥールの醍醐味である。絵の具層の透明感が半端ない。



バーミリオンがあちこちに配色されてるのが利いてた。





ベラスケス←キーワードへのリンクがされなかったので書いておくと。


彼女への温かな気持ちがにじみ出てるような、肖像だった。なんて優しい絵を描くんだろ。レースの襟のタッチの軽やかさも、優しくて良かった。


男の肖像というのはこちら。画像からは、この絵の良さがなんとも説明しづらいところ。


エル・グレコは、上野の国立西洋美術館所蔵のキリスト磔刑図が好きだ。



どう差があるのか、やはりなんとも説明しづらいところです(;´Д`)


絵と額が一枚の板で一体となったタイプ。イコンではこうした手法が多い。


経年で、板絵は全体が反ってくるのが難点。。テンペラの場合、乾燥すると柔軟性が無いのでキャンバスでは描けないから、パネルか板に描かなければならない。


これは絵と額が一体化していないタイプのイコン。額装はやはり制作当時の物なのだろうか。所蔵されてた中世絵画の中でも、この旅行中に観た中でも、これが最も優れたイコンだったと思う。


額装部分のアップ。美しいデザインだったので。聖母の手の造形も素晴らしい。



作者はウッチェロではなかった。クレジットも写真に撮っていってたのだが、Marco del Buono Giambelti…。あれ?観てた時はウッチェロと確認したような。「実物との対面は確かこれが初めて。戦争画で有名なのだが、こんな愛らしい顔を描く人とは思わなかった」とか思ってたが…。検索した所、やはりGiambelti作でした。





ボッティチェリ或いはボッティチェルリ←やはりキーワードのリンクが出来てなかったので。ツイッター記法では、キーワードは拾ってくれないのかな。


顔部分アップ。描法の印象は「かっちりしてるな」「几帳面だな」。顔の造形がとても素晴らしい。


このクオリティの絵の具層を、今比較的簡単に手に入る材料で目指せるかと言うと、なかなか困難らしいです。



MET所蔵のクラナーハのサロメは、日本でも2回くらい来て観たな。


クラナッハ




レンブラント




ダ・ヴィンチ



カラヴァッジオ


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3日目は以上。まだレポートは続きます。