蠅の女王

小倉涌 画家 美術家 アーティスト 歴史画

お別れの時がきてしまいました。

  これをアップされてるということは、私は乳ガン転移性の肝臓のガンによって、もう永眠して荼毘にふされてることになるでしょうか。
  2019年12月23日の時点で、治療方法はもうなく、かなりの確立であと2〜3ヶ月の命だろうと宣告されていました。聞いたときは意外な話に呆気に取られました。だって、まだ元気なんですもん。これが徐々に下降していき最後は昏睡したまま亡くなるですって。んなことピンときますか。しかし、だんだん字もかけなくなるかもしれないらしいので、正月にこれを書いております。セカンドオピニオンを頼ってなんとか寿命を伸ばしてもらえないか、年末正月明けも動いてますが、今こんな発表をしているということは、病気の進度が早すぎて間に合わなかった、ということになります。


 基本今の私には、死ぬことはもう怖くありません。マッカーサーシリーズと二月革命シリーズをやり遂げたから。まあ、このあと、性風俗と法シリーズ、それから近代日本の風致政策、ソ連の芸術家アパートとシリーズを続けて発表していくことにしてたつもりのところへ、結構唐突な余命宣告でしたが。

 乳ガン発生頃からこの12年間が、人生で一番幸せでした。毎日この幸せを噛み締めて生きていた。技量が飛躍的に上がり、手法も確立させられ、多くの人に作品を認められ、会いたかった人に会えて、自信を持って描けるようにもなった。これまでのシリーズ作品についてはまだまだ「これから」が大きな課題ですね。この10数年が人生で一番綺麗だった。恋もした。

 まだ生きていたかったけれど、悲壮感はもはやなく、「色々とたのしかったなあ!」という気持ちでいっぱいです。

 私は唯物論の家の子に生まれたんでw、告別式もしません。墓は作品さえ残せたら充分だから要りません。我が猫氏の麦は正月明け里親が近々見つかってることでしょう、つてがあります。

 闘病の間、私のために多方から多くのご協力とご助力を頂きました。ありがとうございます。
 では、さようなら。