蠅の女王

小倉涌 画家 美術家 アーティスト 歴史画

擬似宗教としてのナショナリズム

  • 「生まれながら」を根拠にした忠誠
  • 「○○人」としてという倫理
  • 政治的(経済的)境界
    において:中世ヨーロッパにおいては(:宗教的境界に対して、)
    • 「小さな境界」
    • 「宿命的」ではない
    • 偶然的に発生した領土の境界
      (王や貴族の)であること
    • ※中心と周縁の区別がない


中世ヨーロッパにおいて宗教の代々品だったナショナリズム

  • キリスト教世界と非キリスト教世界の「大いなる境界」;
    宗教的境界
      • “野蛮”と文明
    • ※中心と周縁の区別有り
      • ex.“中華”と周縁(東夷、南蛮、北狄ほくてき) →文明王朝と「虫遍けもの遍の世界」
    • ベネディクト・アンダーソン:「聖なる共同体」
  • 宗教革命後にポスト宗教共同体としてのナショナリズム

比較文化Dの参考PDFより

  • コーンの二分法
    • 「西型」ナショナリズム
      • 既存の政治的境界を継承
      • 革命によってその寡頭統治のみを打破し、
      • 政治的理念によって「国民」を糾合する
    • 東型」ナショナリズム(:ドイツ)
      • 「文化を共有するもの」としての
        「民族」
        を想定。
      • 民族ごとの国家形成を志向する
      • ∴しばしば既存の境界を破壊する

荒井研究室 「ハンス・コーン:原初主義の理論的否定〜スイスの事例から」より引用

西欧的ナショナリズムと非西欧的ナショナリズムを比較し、西欧は境界が既に定まっており、ローマ帝国からの異化の方向をとり自由・平等などの普遍的理念の実現を目指す余裕を持ったのに対し、非西欧は西欧の模倣と反発を伴いながら、同化の方向をとり、外面的にならざるを得なかったとしている。

#ページ中の「図1 ナショナリズム理論の分類のための見取り図」も参照せよ