独習のための連想ゲーム落書きノートの法 〜情報カードを使って(京大式カード、一ツ橋式カード)
今日は、わたしの偏愛するノートの取り方のハウツー。それは大学ノートではなくルーズリーフでもなく、「京大式カード」と呼ばれるB6サイズで2穴開きのカードを使用するというもの。
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- 関心空間での「京大型カード」のページも参考に:http://www.kanshin.com/keyword/434443
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落書き絵>>色による区分け>>文字情報
とりあえず、わたしの秘蔵ノート例のうp。↓まずは初級バージョンから。
昨年から美術検定(旧アートナビゲーター検定)というのを受けていて、美術史の勉強で、いろんなアーティスト活動や作品や様式のことをメモってる。
美術関連じゃなくても、文字情報のみだと自分で書いてて、自分で読む気がしなくなってくるもんだったりしないか?
図例での「落書き」よりもっともっと簡略で下手で良いから、挿絵や漫画を添えておくだけで、「後で読み返す」率が格段に違ってくる。せっかくメモっても、「あとで読」みもしないんじゃ記録する意味がないよ。
フェイバリットな点。
ただし、一枚に一情報が鉄則。裏面もなるべく書き込まない。(図例では裏へ「つづく」としているが…。裏を使うのは反則くらいの気持ちで。)
ここから、仮に「落書きノート」と呼ぶことにする。
「落書きノート」に向いてるタイプというのがあるだろう。
- 落書きするのが好きで(いうまでもなく)、
- 普段、コミックや映画や小説やドラマをよく見ている人。
- ブログやブックマークをつけるのが好きな人。
こんなもんかいな。
では、書き方。
下の図例が本格的な「落書きノート」。勉強の内容記録に、自分の「連想ゲーム」(もしくは感想)を1枚の中に盛り込む方法、というもの。連想ゲームは、アニメや映画のシーンからでも、なんぼでも。こうなると半ばネタ帳な読書ノート、となる。
まず特徴として、
- カラーペン、カラーマーカー、色鉛筆(10色くらい)を多く使う。色ペンは、ゼブラの「SARASA CLIP」というのが使い心地よくて気に入ってる。6色は使ってる。
- 文字情報はなるべく節約して書く。(はてなブックマークのコメント欄のように!)文章状で写すより、なるべくコマ切れの文節で「リスト形式」「アンダーライン」の形式で書く方が良い。
- 挿絵を必ずつける。落書きで良い。
- 矢印はシャーペンでなく、カラーマーカーで書く。
メモの数が増えれば増えるほど、人間の知覚っていう奴ぁ、惰性でやがてこうなるのだ。↓
じつに、タイトルへは、4番目か5番目ぐらいでしか、着目しなくなる。
タイトル文字は、決まった色のペンで書く。わたしはタイトル(とサイド【C】)専用には、サーモンピンクのペンを愛用している。(画像では色合いが変わってしまってるが)
赤色や、紫がかったローズピンク★よりも、サーモンピンク★の方が紙映り・眼映りが良いと思われ。
そして、タイトル字文字(とサイド【C】)での色は、本文では使用しないように。色で情報整理・区分するなればこそ。
ファイル内もファイル間も移動させてはならない。同じ日付け内なら移動可。
この時のは、ウィリアム・ギブスンの小説『あいどる (角川文庫)』で登場する、「音楽についての膨大なアーカイブを貯えてる人工知能」であるキャラ「音楽マスター」のコトなんだが。
図で見えにくいが、ファイルの巻の単位について、「1巻、2巻、」とはネーミングせずに、「1合、2合、」「1串、2串、」としている。
書籍名や本文にて、重複するような単位を使うのは避けているからだ。(「本」も「枚」も避けている)
ファイルの背表紙に、勉強関連の分はお釜の絵を描いて「1合・・・」、美術関連のはお団子の絵を描いて「1串・・・」、ネタ帳や制作の記録ファイルには花火のシールを貼って「1火・・」という具合。
単位名など勝手に造語すれば良いのだ。他に使えそうな画数が少ない漢字は、「犬」「甲(猿の絵を)」「化(オバケ)」「毛」など。
司馬遼太郎(の記念館の様子)や攻殻機動隊のシーンなどへ、連想ゲームが好きなようにつながっていってる。「アースアート」、ロバート・スミッソンについては、ココ*2
思いつきを好きに書き留めるのには、紙媒体がやはり都合が良い。また、絵付きだと、文字のみで説明するよりもコンパクトに表現できるのが、お分かりになりますかの?
こっちの図例では、大きく二つのトピックで書いてある。
ヨーロッパの伝統的封建社会・宗教共同体から逸脱したアメリカ社会(市民権)の「一見、寛容さ」というものの不透明性について、
言及されてた箇所をメモ。
冒頭に、水色マーカーの※印で区切っている。上が、移民社会アメリカの、「ピューリタン的法人(会社)社会」の、寛容さの裏腹にある「逆立ちした不寛容さ」について。下の※印が、ヨーロッパ封建社会の不寛容さが逆に、身分制度あるゆえの透明性について。
上のアメリカ社会と下のヨーロッパ社会とを、対比出来るようにまとめている。
こんな一コマだけでも、描いてあるのと無いのとでは、あとあとメモとしての使い勝手が段違いなのだ。絵が無いのより、絵がある方を、心理的にまず参照してしまうものである。
この図例ではほんの1ページの記録だが、時には10数ページ分のまとめをB61枚で納めてしまうことも。
ポイントをまとめると。
- 読書カードとしては、B6(128×182mm)の大きさで、横罫線は12本以下(幅8.5mm以上)、左サイドに縦の欄があるタイプがお薦め。(洋裁メモとか料理カードなど、使い方によっては方眼の方が良いとか、あるでしょう)
- 色ペン、色マーカーを3色以上は用意。色鉛筆も何色もあった方が良い。ペン箱は、わたしは100円ショップの薬・釣り用具用の小物入れ(持ち手付き)にガバッと入れてます。外出時はシャーペンとマーカー1本だけだけど。図書館に籠るときは、「薬箱」ごと持ってく。
- 必ず絵を付ける。下手でもベタで下品なダジャレ漫画でも。絵を描く余裕がない人は、シールを多用しても良いかと。
- 記録した日の年月日を必ず記入。そして、日付け順とファイルの巻数を動かさないようにする。サイドバーでの関連づけが、時系列に頼っているため。
- タイトルとサイドバーの文字色と、本文の文字色の使用とは、重複しないように。
- 本文は、コマ切れの文体で。アンダーライン、リスト方式で書いていく。
- 1枚につき1情報まで。これは、新聞記事などのスクラップする場合は特に。
*1:
*2:Wiki『ランドアートとは』参照。アースアート、ランドアートは、現実世界では、一時的な「仮設」展示でその後「撤収」される。そこでスミッソン自身は予め、作品がデータベース上に「登記される」ことを意識した作品発表を行う、という強いモダニズムの「逆立ち」をあえてしている。不動産というのが住まれてなくても「登記」上にデータがあれば、金銭のように財産として流通するように。