蠅の女王

小倉涌 画家 美術家 アーティスト 歴史画

またもガンの転移。悪相なのが私を急襲中

専門医の通語で「顔つきの悪いガン」という言い方があるようですが、まさに今回再度見舞われた転移はどんなふてぶてしい面をしてるやら、しかし自分の人生観からすぐ思い描く悪人像は、愛嬌は良くて正義よりも義理人情を他人に優先させるという、スコセッシ監督の『沈黙』に出てきたイッセー尾形松井一郎大阪府知事みたいな人でして、そういうのともまた違うよなあとか、などと枕で余計なことを書いておりますが、


はい、私はまたも癌に見舞われ、入院先の病床でこれを書いてます。
今度のはおそらくここ3ヶ月ほどで急に出現して、私の肝臓を覆い、背骨の一部にも広がったという恐るべき早業を見せられました。これが運悪く定期検診の時期に引っかからなかった知らぬ間に増殖して、体調不良や食欲不振といった自覚症状が12月後半から始まったのですが、私も医師も胃炎と考えてました。

で、肝臓が癌の巣窟になって膨らんで胃や他の臓器が圧迫されてて苦しかったのだということが検査で判明し、外科手術で取るというよりまず化学療法、との方針が示されました。この時のCTスキャンの画像見たら、一昔前なら、思わず公園行ってブランコ漕いで「ゴンドラの唄」でも歌うしかないだろという、自分の臓器が猛威振るわれてたわけですが、ガンも3度目ならあまり狼狽えることもなく「わー、こんな凄いガンでどんな最新治療が繰り出されるんだろーオプジーボもあるのかな」というよな、
ま、これは少々強気を盛ってますけど。

問題は、初めてのガン・2度目のガンでは「元気なガン患者」でいられたのですが、この2ヶ月で体力が奪われており闘病は堪えるんではないか、未知数なこと。

次に高額治療になったらどうするか。また貯金を崩すことになる。。

3つ目に、今度の抗癌剤の副作用に「手足の痺れ」があること。これは絵描きには稼ぎの手段を封じられることで、なんとか副作用が小さく治ってほしいもの。

4つ目、今回の治療が長期化したらどうするか漠然と心配。ガンの次に肝硬変の可能性もあります。

5つ目、もし死ぬなど最悪の事態を一応考え、成年後見人などを司法書士にお願いすることとなり。これは、私の作品を死後もどこかで守ってもらえるよう、手助けしてもらうため。敢えてここで訴えておきます。最初のガンのおりから、死後の作品の行く末については頭を悩ましたものです。主に死後のお金の相談でしたが、ここでは書けません。


とまあ色々ありますが、次回は性風俗と法秩序、その次は日本の明治政府の風致政策かソヴィエト下の芸術家について、と案はやりたいいくらもあって、2次元の絵画でまだこれだけ表現やれることをまだ見せていきたい。と思っています。